センメルヴェイス反射(自分にとって都合の悪い情報を受け入れない精神)

4月 26, 2020

センメルヴェイス反射とは

センメルヴェイス反射とは、通説にそぐわない新事実を拒絶する傾向、常識から説明できない事実を受け入れがたい傾向のことをいいます。
自分にとって都合の悪い情報を受け入れない」という点で、心理学の「正常性バイアス」と共通する人間の行動原理だと言えます。

センメルヴェイス反射の語源の由来

医師ゼンメルヴェイスは、出産後の母親が産褥(さんじょく)熱という病気でなくなることが多かったので、原因を調査した結果、医師が手を洗わないで母体に接触していたことが原因だとわかり結論づけました。
医師が手を洗わないことが産褥熱の原因だとすると、医者の行動が原因で母親たちが死亡したことになるので、医師たちはゼンメルヴェイスの主張に大反対をしました。それでも主張をやめないセンメルヴェイスは精神異常者と見られ、精神病棟に入れられ死亡しました。

この話の医者たちのように「自分にとって都合の悪い情報を受け入れない」ことをゼンメルヴェイス反射と言うようになりました。

センメルヴェイス・イグナーツ(1818~1865)

天文学におけるセンメルヴェイス反射の例

センメルヴェイスの話を聞くと、誰か同じような事案思い出しませんか?
そうこの人です。

ガリレオ・ガリレイ

ガリレオ・ガリレイ(1564~1642)

ガリレオ・ガリレイが主張した地動説も、センメルヴェイス反射によって当時の知識人から猛反対されていました。
センメルヴェイスが批判されて死亡したのが1865年、ガリレオ裁判があったのが1615年であること考えると、センメルヴェイス反射ではなく、ガリレオ反射といっても良いのではないかと思いますが、なぜセンメルヴェイス反射が知名度を得てしまったのでしょうか。謎ですね。

物理学におけるセンメルヴェイス反射の例

物理学史においてもセンメルヴェイス反射は存在していました。
1905年、アインシュタインがの光量子仮説(=光は波ではなく粒子であるという主張)を発表した際に、物理学の権威はそんなことは絶対にないと猛反対しました。
その後、アインシュタインの主張が認められた後、今度はボーアなどの量子力学の学者たちが量子の世界では確率により決定されると主張するようになりました。すると、今度はアインシュタインは「神はダイスを振らない」と言って、絶対に確率などで物理現象は決まるわけがないという具合にセンメルヴェイス反射をしていました。

いやー、センメルヴェイス反射って、本当に人間のサガですね。